2025.08.17
レオ=レオニ 谷川俊太郎 訳 好学社 1989年
にじがいけの真ん中の小さな島に、3びきのかえるがすんでいた。ミルトンとルーバートとリディア。明け方から夕ぐれまでけんかのしどおし。
ミルトンが池に入るなと叫び、ルーバーとは島から出ていけと言い、リディアは飛び上げりながら私の空気よと。
ある日、おおきなひきがえるが現れた。「ぼくのだ!わたしのよ!」という金切り声が聞こえてきて、心の休まる暇もないから、やめてくれと訴えた。
そのあとも、3びきは言い争いを続けていたが、突然かみなりがとどろき、滝のように雨が降り始めた。かえるたちはそれぞれ石にしがみついたが、その石も水の中に。ひとつだけ残った岩に3びきは揃ってしがみつき、嵐が去るのを待った。
雨はやんだ。なんと、3びきを救ってくれた岩はあのひきがえるだった。3びきはなかよく遊び始めた。
「みんな、みんなのものよ」