絵本日記「1年365冊」

『まことはおいしゃさん』 | 言の葉のうつわ

『まことはおいしゃさん』

2025.08.19

おおともやすお 作  偕成社 1989年

小さい頃はよくお医者さんごっこをしたものです。きっと、みなさんも。

まことはお誕生日におじいさんから赤い十字が描かれたかばんをもらいました。なかには、注射器に聴診器、体温計、お薬の瓶などが入っています。

まことはさっそくおいしゃさんになりました。

はじめの患者さんはねずみのぬいぐるみのチュウチュウ。風邪を引いているので注射をしました。くまたにもワーニャにも注射。

それから、昼寝をしていたねこのププを起して、患者にしました。ププは何をされても暴れまわります。まことはひっかかれてしまい、ププは逃げていきました。

おにいちゃんも、おかあさんも、おとうさんも、どこも具合の悪いところはないと言います。

さいごにおじいちゃんの元へ。おじいさんはへんとうせんがはれていて、それにお腹も痛いらしいのです。まことはおじいちゃんに注射をしました。

「ところで、わたしは ちゅうしゃより いい くすりを もっておるんだが、きみは ほしくないかい。」とおじいちゃんが聞きました。

おじいちゃんが取り出したのは、チョコレートの箱。ひとつめは「かぜのくすり」、ふたつめは「おなかのくすり」、みっつめは「へんとうせんのくすり」です。

おいしゃさんはもっと食べたかったけれど、お腹が痛くなったら大変なので、みっつで我慢しました。

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