絵本日記「1年365冊」

『きつね森の山男』 | 言の葉のうつわ

『きつね森の山男』

2025.09.15

馬場のぼる  こぐま社 1971年

馬場のぼるさんの第一作の絵本です。

おおらかな人柄の山男。ねぐらをさがしているうちに、きつね森に入り込みました。

兵隊にばけたきつねに囲まれてしまいましたが、山男は馬をおりて、おじぎをし、仲間に入れてもらいました。

さて、お城では寒がりのお殿様がきつねを1ぴき残らずつかまえて、その毛皮でちゃんちゃんこを作ろうと考えています。天守閣から眺めて狩りに出るチャンスをうかがっています。

きつねたちは要塞を築くためと石を積み上げています。力持ちの山男も手伝いますが、山男は戦争より大根のほうが好き。大根作りを始めました。

秋が深まり、お殿様たちが攻めてきました。しかし、山男が大根畑を守ろうと大きな石を頭の上に持ち上げて仁王立ちしていたものですから、殿様軍は退散しました。

雪が降り始めました。お殿様は寒気がして寝込んでいます。

山男はあっついのふろふき大根とぶどう酒を毎日楽しんでいました。ところが、みそがなくなってしまいました。みそがなくてはふろふき大根になりません。そこで、町へ大根を売りに出かけました。売ったお金でみそを買おうとしたのです。

そこに急に投げ輪が飛んできて、山男はお城の兵隊につかまってしまいました。雪のなかで木にしばりつけられても山男は笑っています。

山男はお殿様にあつあつのふろふき大根を作って食べさせました。さむがりのお殿様もほかほか。きつねの毛皮のちゃんちゃんこのことなど、消えていました。

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