2025.09.22
松谷みよ子 文 梅田俊作 絵 童心社 2007年
よく知られた昔話ですね。小さいころ、お姫さまの頭にかぶさってとれない「はち」が不思議でたまりませんでした。大人になったいまでも、やっぱり不思議・・・。
継母にいじめられて家を出たはちかつぎ姫が川へ身を投げても、はちが浮くので体はしずまないのです。これは、きっとはちが守ってくれてたのですね。
おしろの火たきばんに雇われたはちかつぎ姫は、ある晩お城の裏手で本を読んでいました。その姿にひかれたのは殿様の末の息子。はちかつぎ姫のことが忘れられなくなりました。
お城をでて出ていくはちかつぎ姫を追いかけた末の息子が流した涙がはちを割りました。中から出てきたのは、美しい衣装に、かんざし、宝物でした。
姫のあまりの美しさに、殿様も、お城の人たちも、言葉もなかったということです。