絵本日記「1年365冊」

『アンモナイトの夏』 | 言の葉のうつわ

『アンモナイトの夏』

2025.09.25

本木洋子 文  高田三郎 絵  新日本出版社 2007年

私は街の中で化石を見つけるのが大好きです。岐阜市のかつての繁華街、柳ヶ瀬を歩いていて、歩道の大理石にアンモナイトなどの化石を発見すると嬉しくなります。東京の日本橋高島屋にふんだんに使われている大理石は化石の宝庫。出かけた折には、階段を上り下りしながらひそかに化石ツアーをしたりします。

絵本の舞台は北海道。3億年前、地球はシダの大森林におおわれ、海ではシーラカンスやアンモナイトが泳ぎ、空を巨大なトンボが飛んでいました。恐竜が栄えた1憶万年前になると、モササウルスたちはアンモナイトをつかまえて食べていました。

ひかるは先生から幾春別川(いくしゅんべつがわ)の上流に行くとアンモナイトに会えると教えてもらいます。そこでジロちゃんとヒデを誘って夜明けに自転車でアンモナイトを探しに出かけました。三人は幾州別川の雄大な自然の中で、アンモナイトの化石を採取するのに没頭します。

三人のリュックは化石でいっぱいになりました。自転車の荷台にリュックを縄で縛りつけて、ペダルを一生懸命こいで、家路につきました。

幾春別川のアンモナイトは太古のロマンを伝え続けています。

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