2025.10.06
塩野米松 文 村上康成 絵 ひかりのくに 2005年
1000000本のブナの木。百万本だなんて、想像できないですよね。いったいどのくらいなのでしょう。
ブナの木には1000000本の仲間がいるのです。1本の木に1ぴきのせみがとまっていっしょになくと、山が揺れるほどの大きな声になります。
秋にはいっせいに黄色や赤に。1000000ぼんのおしゃれです。どうぶつたちはどんぐりをこりこりこり むしゃむしゃむしゃ。
にんげんの家族もやって来て、どんぐり拾いを始めます。帰った後に忘れ物のあかいバンダナが1枚。バンダナは枯葉に埋もれ、白いものが落ちてきて、森は真っ白に。
春の匂いがしてくるころ、あたたかな風に乗ってバンダナがひらり、舞い上がりました。
じーっと耳を澄ますと、くすくすわらう山の声がきこえませんか。