絵本日記「1年365冊」

『ぼくとお山と羊のセーター』 | 言の葉のうつわ

『ぼくとお山と羊のセーター』

2025.10.07

飯野和好  偕成社 2022年

飯野さんが子どものころに暮らしていた山の中には、たった三軒の家しかなかったそうです。そのころの思い出が描かれた絵本です。

小学校から帰ってきて、「ただいまー」。飼われている牛や羊、にわとりたちの鳴き声が出迎えます。とうちゃんが、羊を上の草場にうつしといてくれやーと言いました。

晩ご飯のとき、とうちゃんが、来年はあの羊の毛でお前のセーターが作れるなと言いました。

少年はあたたかな羊の毛で編んでもらうセーターをどんなデザインにしようかとウサギのえさの草取りをしながら考えます。

寒い冬がやってきました。「セーター セーター まちどおしいなあ!」毛におおわれた羊たちは寒さなんてへっちゃらです。

春、毛糸屋さんがやってきました。いよいよ羊の毛を刈るのです。 大きなはさみでジョキジョキ ジョキジョキ。こうばしい羊の毛のあぶらの匂いが広がります。

何日かして、毛糸屋さんがピカピカ光る茶色と黄色の毛糸を届けに来ました。かあちゃんの妹のはるちゃんが最新式の編み機で僕のセーターを編んでくれました。

羊のセーター、いいかおり 羊のかおり ありがとう!

巻末に小学4年生の飯野さんが弟さんと二人、羊のセーターを着て並んでいるお写真が掲載されています。

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