2025.10.09
谷口智則 文溪堂 2015年
まじょのルマニオさんの友だちは、一本のまほうのつえ。
ルマニオ ルマニオ キーホ キーホ
呪文を唱えるとつえは空飛ぶほうきに変わり、ルマニオさんはほうきに乗って空を飛びます。
ルマニオ ルマニオ エーフ エーフ
こんどは笛に変わりました。ルマニオさんはその笛で音楽を奏でました。
ある日、ルマニオさんはけがをした小鳥に会いました。ルマニオさんは今までずっと一人だったので、どうしたらよいのかわかりません。薬を作ろうと薬を作るためのスプーンを出そうとしますが、失敗。ルマニオさんはとうとうつえを窓から放り投げてしまいました。
そして、小鳥をベッドに寝かせると、毎日毎日看病しました。小鳥はだんだん元気になっていき、あるとき、仲間のところに帰らなきゃと打ち明けます。すっかり元気になった小鳥はお礼を言って去っていくと、ルマニオさんはまた一人になりました。窓から放った杖は小さな木になっていました。
その木はどんどん大きくなり、豊かに枝を広げました。その枝に、たくさんの鳥たちが!
「まじょさん、ただいま」と小鳥が仲間を連れて帰って来てくれたのです。