絵本日記「1年365冊」

『まりーちゃんとひつじ』 | 言の葉のうつわ

『まりーちゃんとひつじ』

2025.10.23

フランソワーズ 作・絵  与田準一 訳  岩波書店 1956年

まりーちゃんはひつじのぱたぽんに言いました。

「おまえは いつか こどもを 1ぴき うむでしょう。そしたら わたしたち、その 毛を うって、すきなものが なんでも かえるわね」

ぱたぽんは答えます。

「ええ、こどもが 1ぴき できるでしょう。そしたら わたしたち、みどりの はらっぱに すむでしょう」

2ひきうまれたら、わたしのあたらしいくつがかえるわ。

3びきうまれたら、あかい帽子がかえる。

4ひきうまれたら・・・5ひき、6ぴき、7ひきうまれたら・・・

まりーちゃんがほしいものを次々にあげても、ぱたぽんの答えは決まってるのです。

「みどりの はらっぱに すむでしょう」

そして、どうなったのでしょう。

ぱたぽんは、たった1ぴきうんだんですって。くつしたを編むくらいの毛糸しかとれませんでした。

でも、まりーちゃんはとってもうれしそうにしていました。ぱたぽんはたった1ぴきのこひつじをとてもかわいがっていたんです。

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