2025.10.23
フランソワーズ 作・絵 与田準一 訳 岩波書店 1956年
まりーちゃんはひつじのぱたぽんに言いました。
「おまえは いつか こどもを 1ぴき うむでしょう。そしたら わたしたち、その 毛を うって、すきなものが なんでも かえるわね」
ぱたぽんは答えます。
「ええ、こどもが 1ぴき できるでしょう。そしたら わたしたち、みどりの はらっぱに すむでしょう」
2ひきうまれたら、わたしのあたらしいくつがかえるわ。
3びきうまれたら、あかい帽子がかえる。
4ひきうまれたら・・・5ひき、6ぴき、7ひきうまれたら・・・
まりーちゃんがほしいものを次々にあげても、ぱたぽんの答えは決まってるのです。
「みどりの はらっぱに すむでしょう」
そして、どうなったのでしょう。
ぱたぽんは、たった1ぴきうんだんですって。くつしたを編むくらいの毛糸しかとれませんでした。
でも、まりーちゃんはとってもうれしそうにしていました。ぱたぽんはたった1ぴきのこひつじをとてもかわいがっていたんです。
