2025.10.30
トミー・ウンゲラー 中野完二 訳 文化出版局 1974年
フランスのある小さな町に住んでいるボドさん。息子はブラジルで爬虫類の研究をしていました。
ある朝、郵便屋さんが丸い箱を届けてくれました。なかには息子からのお誕生日のお祝いのへびが入っていました。
へびは毒のない種類で、クリクターと名付けられ、ボドさんは子どものように可愛がり、世話をしました。クリクターはよく食べて、だんだん長くなりました。長い長いベッドで毎晩眠りました。
ボドさんは学校の先生でしたが、ある日、クリクターを学校に連れて行きました。クリクターは体をくゆらせてアルファベットや数字を表現しました。子どもたちとも楽しく遊びました。
ボドさんの家にどろぼうが入ったときには、クリクターは警官がかけつけるまでどろぼうをぐるぐる巻きにしていました。
勇ましい働きをしたので、クリクターは勲章をもらい、銅像が作られ、とうとうクリクターのための公園までできたということです。
まちじゅうの人から愛され、尊敬されて、クリクターは幸せに暮らしました。
