2025.11.07
朽木祥 作 片岡まみ子 絵 小学館 2016年
なんとも魅力的なタイトルですね。
山のねぐらにひとりぼっちで暮らしているノネコ。来る日も来る日もひとりぼっちだったので、ノネコは自分で作った料理をひとりで平らげた。こうして、ノネコは狸みたいに大きくなっていった。
ある日、ノネコは思い切って山を下りてみることにした。最初にでくわしたのは大きな子犬。はしゃいでノネコのほうに向かってくるので、ノネコは土管に入った。そして、土管から抜け出せなくなってしまった。ノネコがじたばたもがいていると、大勢の猫が集まってきた。猫たちはにぎやかに歌い、踊った。ノネコもみんなにはやし立てられ、すっぽん!と土管から飛び出した。猫たちはますます歌い、踊る。ところが東の空からお日さまが上り始めると、猫たちは四方八方に散って、ノネコも山に帰った。
でも、それからというもの、猫たちが山の上までノネコを訪ねてくるようになった。
