絵本日記「1年365冊」

『ぜっこう』 | 言の葉のうつわ

『ぜっこう』

2025.11.09

柴田愛子 文  伊藤秀男 絵  ポプラ社 2002年

がくとしゅうんたろう、ふたりは毎日あそびじまで遊んでいたのですが・・・。

ぜっこうだ!とうとう言ってやった。それからは毎日しゅんたろうは何も言わずにおれを見ていた。

ある日、あいこがしゅんたろうに、どうして、がくに絶交されているのかと聞いた。しゅんたろうはわからないと涙ぐんだ。すると、みんなが口々に言った。しゅんたろうは自分勝手に遊びを変える。いちばんじゃないと怒る。

「もう しないから ぜっこう といてほしい」しゅんたろうは小さな声で言った。

「いやだ!とけないね」

あいこは人人を許せないってよっぽどのことだと言った。がくが、じゃあどろぼうが許せるのかと聞いた。あいこは、どろぼうするのは悪いことだが、その人にはどろぼうになるわけがきっとあったのだと思う、だから、その人のことは許せると答えた。

それなら、人ごろしも許せるのかと聞かれ、あいこは人の命をとることだけは許せないと返した。

「ぜっこうを とく」

弁当の時間、しゅんたろうといっしょに食べた。うまかった。

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