絵本日記「1年365冊」

『つきよのかいじゅう』 | 言の葉のうつわ

『つきよのかいじゅう』

2025.11.13

長新太  佼成出版社 1990年

山の奥に深い湖があった。昔からかいじゅうがいると言われていて、ひとりの男が10年もかいじゅうが出るのを待っていた。

ある夜、ついに出てきた。かいじゅうの頭はだんだん月に届きそうになってきた。どんなかいじゅうなんだろう。男はむねがドキドキしてはれつしそうになった。

すると、もうひとつ同じようなものが現れた。そして、あっち向いたり、こっち向いたり。これは、湖に住んでいる大男がシンクロナイズド・スイミングをしているところ。男はがっかり。

静かな湖にもどった。男はそれからもずうっとかいじゅうを待っている。

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