2025.11.16
清水敏伯 作 岡本颯子 絵 ポプラ社 2001年
たぬきのポンはとなり村の秋まつりに出かけて、お酒を飲んでいい気持ちで帰ってきました。ところが、どこかで大切なしっぽをなくしたようです。
山道を引き返してさがしましたが、どこにも落ちていません。お月さまの光でうつる影にもしっぽがありません。
じつは、しっぽはいたちのチョロが拾っていたのです。素敵なえりまきを拾ったぞと大喜び。みんながほめてくれます。一方、ポンはみんなに笑われ、情けない思いをしています。
チョロのえりまきは村じゅうの評判になりました。
春になりました。チョロはえりまきを古着屋に3まんえんで売りました。古着屋のいのししはえりまきに5まんえんと値をつけて店頭に並べました。
ある日のこと、ポンは古着屋の前を通りかかり、びっくり!いのししは4まんえんにまけておくといいますが、ポンにはそんなお金はありません。
とうとう、ぽんは家を5まんえんで売って、そのお金を持って古着屋にかけつけ、しっぽをとりもどしました。
