2025.12.11
山中恒 文 瀬川康男 絵 フレーベル館 2012年
1972年初出のお話が復刊絵本として刊行されました。新潟に伝わる民話です。
ある村でのある日。おとなたちはたんぼへ稲刈りに出かけ、こどもたちはお堂のところで遊んでいました。すると、みたこともない男がやって来て、梨や柿がうーんとなっているところへ連れて行ってやろうと言います。
こどもたちは男の長いしっぽにまたがり、男は風を起こして空高く舞い上がります。ついたところは、どこかの山の中。男は風を起こして、梨や柿をぱたぱたと落とし、みんなは大喜びで食べました。
夕方になり、男はおまえたちだけで帰れと言って、ふいといなくなってしまいました。
こどもたちは泣きながら灯りのついている家をめざして歩きます。こんばんはと声をかけると、なかから太ったおおきなおばあさんが出てきました。こどもたちは晩ご飯をごちそうになり、迷子になったわけをおばあさんに話します。男はおばあさんの二番目のむすこのみなみかぜでした。おばあさんは今すぐきたかぜに送らせようと言いました。
村ではおとなたちがこどもたちを探し回っています。そこへ、きたかぜが吹いて、こどもたちが帰って来て、みんな、大喜び。
